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カルマをほどく 「自由」への道

大正自由教育の時代に、

 

子守奉公先の赤ん坊を

背中に負ぶいながらでは

 

教室にいられなくて

 

小学3年生で退学した祖母は

割り算が苦手だ。

 

敗戦の翌年の春

小学1年生として入学した父は

 

初めての授業で

教科書に墨塗りをした。

 

 

教師になりたがったが叶わなかった

明治生まれの祖父は

 

わたしの父が

工員をやめて教育大学に進学したとき

何を思ったんだろう。

 

 

毎日のように

家族の人生の話を聞く機会があった。

 

ライフ・ストーリー

ファミリー・ヒストリー

 

そこには

 

時代のカルマ

家族のカルマ

個人のカルマがあった。

 

 

わたしは

バイオグラフィーワーカー養成講座の

卒業研究発表のテーマを

 

「日本の学校教育と

 三世代のバイオグラフィー」とした。

 

 

わたしは、カルマを

 

前の時代

前の世代

前の人生から持ち越した

 

宿題だ、と理解してる。

 

 

その幾重にも巻きつくカルマを

ほどきながら

 

「わたしが、わたしである」

自由な人間が育つ

 

 

教育環境を作る大人の研修

大人自身が解放される場作り、が

 

わたしのカルマ。

 

 

50歳を過ぎてから、やっと

 

迷いや戸惑いを

確信に変えることができた。

 

 

 

でも、まぁ

 

49歳までは「葛藤の時代」

49歳からが「創造の時代」の

 

原型に当てはめてみたら、

 

 

そんなものかな。

 

(vol.11▶原 和子/東海/3期

 

※次回は、岩田千亜紀さん(東海/6期)のリレーコラムです。どうぞお楽しみに。